食材辞典たらこ・めんたいこ(鱈子・明太子)

たらこ・めんたいこ(鱈子・明太子)

「たらこ」と「めんたいこ」はともに「すけとうだら」の卵が原料です。すけとうだらは、鮮魚としてはあまり馴染みがありませんが、ちくわやかまぼこなどの練製品の原料としても知られています。「たらこ」は「たら」の子であるため、「たらこ」。また、韓国ではすけとうだらのことを「明太=ミョンテ」と言うため、その「明太」の子を唐辛子や調味液に漬け込んだものを「明太子(めんたいこ)」と呼ぶようになりました。たらこは古くは安くて庶民的な食材で、「たらこ煮」は戦後まで東京では代表的な総菜のひとつだったと言われています。たらこ煮は、ひと口大に切ったたらこを、醤油と酒、砂糖で調味して煮付けたもので、ぱっと花開いたような見た目が特徴的です。

【別名「赤いダイヤ」!?】

おにぎりの具やお茶漬け、酒肴など、おもに和食の料理に使われているたらこ。その魅力の高さから、「赤いダイヤ」とも呼ばれています。また、北信越地方や北海道では、「紅葉子(もみじこ)」の呼び名もあるそうです。

旬な時期

12月~2月

栄養素トピックス

たんぱく質が豊富で、栄養成分の20%以上を占めます。また1本約30gあたり、食塩相当量は1.5g前後。(※1)塩分量が気になる方は一度にたくさん摂り過ぎないように意識するとよいでしょう。

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)たんぱく質、食塩相当量

選び方

よいたらこは皮がピンと張り、粒がプリプリです。悪いものは、身が痩せています。着色のものでは、色むらが出ていないほうが新鮮です。

保存

冷凍する場合は、急速冷凍してラップで包み、密封して冷凍庫で保存します。生のままでも、焼いてからでも冷凍できます。

調理ポイント

めんたいこはほぐして和え物やサラダに、焼いてお茶漬けやおにぎりに。生のたらこは、煮物やパスタがおすすめです。塩分が含まれているため、とりすぎには注意し、調理に使用する塩は控えめにするとよいでしょう。

品種や種類

「たらこ」は、一般的に「たら」と呼ばれる「まだら」の卵ではなく、練り製品などの加工食品に良く使われる「すけとうだら」の卵です。「たらこ」を唐辛子などで味付けしたものが「めんたいこ」です。