米

白米は日本人にとって重要な主食。ごはんのほか、清酒などの原料にもなります。精米されるため、各種ビタミン類やミネラル類は減少してしまいますが、玄米よりも柔らかく食べやすくなります。新米が出回るのは8月頃から。品種や産地によって味わいは異なります。日本では1940年ころまで、米と大豆を組み合わせて育てる地域が各地でみられました。これは土地をあそばせない昔の人の工夫だったと思われますが、栄養面からみても、米と大豆は相性のよい組み合わせ。米に含まれるたんぱく質はリシンという必須アミノ酸が少ないのですが、大豆のたんぱく質にはリシンが豊富に含まれ、米のたんぱく質の欠点を補います。(※1)昔から食事の主役だった「ごはんと味噌汁」は理想的な組み合わせだったのです。

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)アミノ酸成分表編

食材のトリビア情報

【もち米のもち・米粉のもち】
もちには、もち米からできるものと、米粉からできるものがあります。正月の白もちは、もち米を浸してから蒸し、臼と杵あるいはもちつき器でつくります。一方、端午の節句につくられてきた柏もちは、うるち米の粉(上新粉)でつくります。米粉のもちには、他に、月見団子や串団子などがあります。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 8月~11月
栄養素トピックス 米粒の胚芽を残して精米した胚芽米は、精白米と比べると、食物繊維やビタミンB₁は2倍以上、ビタミンEは約9倍含まれているため、健康に気を遣う方におすすめです。(※1)

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)精白米・はいが精米各成分比較
選び方 粒がそろっていて欠けていないものが良質です。また、きれいな白色で、ツヤと透明感があるものが美味しいとされています。精米前の玄米は、全体の形が整った美しいものほど、米が砕けにくく、きれいに精米できるとされています。
保存 湿度が低く風通しのよい冷暗所か野菜室で保存します。密閉容器に入れるとニオイが移らず、鮮度を保ちやすいと言われています。米粒の胚芽を残して精米した胚芽米は、空気に触れると酸化しやすいため、なるべく早く使いきるようにしましょう。
調理ポイント 米は研いだ後、夏場で30分以上、冬場で1時間以上は浸水させるようにしましょう。芯が残らず、中までふっくらと炊きあがります。
胚芽米はしっかり洗うと栄養成分の詰まった胚芽が取れてしまうため、とがずに1~2回ほど水で軽くすすぐだけでよいでしょう。
品種や種類 日本人の重要な主食である米は、精米のしかたによって、「白米」、胚芽を残して精米した「胚芽米」、もみ殻だけを取り除いた「玄米」と呼び方が変わります。胚芽米や玄米は、白米よりも栄養価が高く、カリウムやマグネシウム、ビタミンB₁、ビタミンE、食物繊維などが多く含まれています。(※1)

(※1)参考資料:食品成分表
こめ[水稲穀粒]玄米・うるち米・はいが精米各成分比較

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