たまご料理特集(RED U-35)

たまご料理特集(RED U-35)

杉本シェフのたまご料理特集エッグベネディクトとクリームソース

「なめらか感」があったほうが卵の美味しさがよりアップする

Q. 日本の家庭でも身近な食材である卵ですが、フランス料理ではどんな存在なのでしょうか?

卵は調理の幅が広く、複雑な料理にも、簡単な料理にもできる、誰もが使った事のある食材ですね。僕自身は子供の頃から料理をしてきましたが、特に中学時代にかなりお菓子作りをしていたので、「卵」にはお菓子のイメージが強い。お菓子と卵は切り離せない存在です。一方、料理をするときには、あまりにも身近なだけに、今まで特に意識をしなかった食材でもあります。フランスでの修業時代は、卵料理にポーチドエッグが多かったという記憶があり、印象に残っています。

「なめらか感」があったほうが卵の美味しさがよりアップする

Q. いろいろな調理方法がある卵ですが、杉本シェフが考える卵料理のコツや魅力を教えてください。

卵って、嫌いな人がほぼいないのが、何よりの強みですよね。うちのお店でも「TKG(卵かけごはん)」を出すんですよ。もちろんそのままのTKGを出すのではなく、卵の上には海苔の代わりのトリュフをたっぷりのせて。卵と炭水化物の相性は抜群ですから、この組み合わせも間違いのない美味しさなんです。卵の持つ「身近な食材」というイメージを利用して、「B級感」と「高級感」のギャップを演出した楽しみ方です。

また、卵の魅力は、味だけでなくその食感にもあります。調理して、最終的に「なめらか感」があったほうが、卵の美味しさがよりアップするというか。例えば半熟卵やポーチドエッグの、切って黄身がとろんとする感覚、視覚的にも食欲をそそりますよね。もし、火が入りすぎてしまった場合は、マヨネーズやクリームでとろっと感を出すのもひとつのワザです。

Q. 杉本シェフからひと言

当店では、シェフである私が料理をすべて担当し、テーブルでも説明させていただきます。食の世界を深く楽しみたい方に、きっとご満足いただけると思います。マニアックな方、お酒が好きな方も歓迎です。フランス料理の枠を超えたサプライズをお届けします。

杉本敬三シェフの「たまご」レシピ

  • うずらの卵のエッグベネディクト

    うずらの卵のエッグベネディクト
    うずらの卵のエッグベネディクト

    特長

    鶏卵よりも栄養価が高いと言われるうずらの卵を使うのがポイント。卵のサイズが小さいので、一度にたくさんのポーチドエッグを作る事が可能です。冷蔵庫で2~3日は日持ちするので、多めに作っておいて保存し、後でサラダなど別の料理に応用するのも良いですね。

    ポイント

    家庭で作るには、少し難易度の高い「オランデーズソース」の代わりに、火を使わない「ソース・シャンティ」もオススメです。マヨネーズと泡立てた生クリーム、そこに粒マスタードを少々。これでふわっと、そしてもったりした食感も楽しめる、手軽で美味しいソースになります。

  • プカプカ卵黄のクリームソース

    プカプカ卵黄のクリームソース
    うずらの卵のエッグベネディクト

    特長

    相性の良いバターをたっぷりと使用し、卵のおいしさをより引き立たせた一皿です。一見とても凝った料理のように見えますが、下ごしらえさえしておけば短時間で仕上がるので朝食にオススメのメニューです。スティック状にカットしたトーストを添え、ディップして食べるのも楽しいですよ。

    ポイント

    エッグカッターがなかったり、卵をカットするのが難しい場合は、ココットを器として利用してもOK。ココットは卵1個の量よりも少し大きいサイズを選び、そこに少量の水を加えてレンジで10~15秒加熱します。卵に火を入れすぎない事が、美味しく仕上げるコツ。